独立や起業など、人生をかけて新たな挑戦をするとき、距離が近い人ほど「応援してくれる」か「反対される」かは、極端に分かれるところではないでしょうか?
実のところ、私は独立を打ち明けたときに両親から猛反対を受けた一人です。その後、渋々ではありますが、なんとか独立の同意を取り付けることに成功して、今年でフリーランス4年目を迎えています。
本記事は、独立や起業を志しているものの「親に反対されそうで、話を切り出せていない方」に向けて、独自の体験談や、どのように話せば同意を得られやすいのかについてまとめた記事です。
最後までお読みいただくと両親との関係に亀裂が入るリスクを回避できるかもしれません。
親との対話を前にして気持ちが重たくなっているところだとは思いますが、心を落ち着かせてこの記事を読んでみてくださいね。きっと何かのヒントが得られるはずです。
- 親との話し合いへ臨む際に準備すべき内容がわかる
- 親と話し合いをするときどのような姿勢で望めば良いかわかる
執筆者(だいすけ)のプロフィール
某ドラッグストアに3年勤務し店長経験
某スーパーマーケットチェーンに契約社員として転職
1年半で正社員へ登用
入社3年目で部門マネージャー、5年目でスーパーバイザーを経験
8年目には店長へ昇進。年収600万円達成!
脱サラ前と脱サラ後にプログラミングスクール受講
現在は脱サラし、フリーランスのWebライター・Webデザイナーとして活動中(4年目)
近しい存在がドリームキラーになる理由

夢を追いかける過程で、近しい存在である家族や友人が「ドリームキラー(夢の殺し屋)」となり、強い反発を受けることがあります。その理由はいくつかあります。
理由1: 心配からの反対
親があなたの夢に反対する理由の一つは、純粋に心配からくるものです。彼らは将来的なリスクを考えて、反対意見を述べることがあります。
私も親から以下のような意見をもらいました。
・独り身ならまだしも妻や子供がいるのだから、危ない橋を渡るべきでない
・今のまま、会社に属しているほうが安全だ
これらの想いは、子どもやその家族の人生の安定を願う気持ちから生まれているのだと理解しましょう。
理由2: 自己の価値観との衝突
近しい存在がドリームキラーになるもう一つの理由は親自身が経験から得た価値観とあなたの夢が相反するときです。
たとえば雇用されて働く安定感に強いメリットを感じ、実際に雇われて働き続けてきた人には、起業やフリーランスといったリスクの高い選択肢は理解されづらいところがあります。
私の親は以下のような価値観を持っていました
- 家族を養うため、やりたいことより安定を優先するのは当然
- 失敗している人をたくさん見てきたし、独立なんてうまくいきっこない
親が自分の経験から得た価値観からあなたの夢がはみ出るほど、強い反対につながるわけです。
親へ起業を報告する前に準備しておくこと

起業に対し、親から反対を受けることが予測されるならば、打ち明ける前に綿密な準備が不可欠です。ここでは親に起業・独立を報告する前に準備しておくべき点を紹介します。
起業への覚悟を今一度自分に問うてみる
まずはこれから始めることが本当にやりたいことなのか、今一度「覚悟」を自分に問うてみましょう。
親はやめた方がいい理由をたくさん投げかけてきます。このとき覚悟がない状態で話し合いに臨んでいる場合、動揺が表情に出やすくなってしまうのです。あなたの動揺を感じとった親は、反対の意志がますます固めてしまうかもしれません。
そもそも、デメリットを提示されて心が揺いでしまうような覚悟のなさでは、独立してやっていくのは難しいでしょう。そのため事前に、もう一度自分の気持ちを確かめておくべきです。
これからやろうとしていることを、相手に伝わりやすい言葉でまとめる
親に起業の話をするまえに、「これからやろうとしていること」を伝わりやすい言葉でまとめておきましょう。
このプロセスはもしこれからやろうとしていることが、「昔からある概念」ならば不要です。たとえば「飲食店」を開業つもりならば、そのまま伝えても理解してもらえるでしょう。わざわざ「料理を提供して、その対価にお金をもらうビジネスをやろうと思う」なんて、言い換える必要はありません。
一方でこれからやろうとすることが「比較的最近生まれた概念」や「これまでに全くなかった概念」となると話は別です。親に分かるような言葉に変換しておく必要があります。
よくわからない単語を並べ立てていては、理解を得られるはずもありません。人は未知のものに拒絶を示す場合が多いからです。
「フリーランスのWebライター」を目指す私の場合、そのままでは親には伝わりません。以下のように言い換える必要がありました。
フリーランス → 個人で開業して、複数の顧客と契約を結び仕事をする働き方
Webライター → 企業のWebサイトの文章を代行して書く職業
このようにできるだけ、横文字を使わず分かりやすい表現に言い換えておくと、話をスムーズに進めやすくなります。
賛成されることを期待しない
一度の話し合いで賛成してもらおうと思うべきではないかもしれません。
結果に執着すると心に焦りが生まれ、感情的になりやすくなってしまいます。「反対されて当然」くらいに思っておくと、感情を乱されづらくなり、冷静に話ができるものです。
親と話すときの姿勢

親と話すときの理想的な姿勢について紹介します。これらを実践すれば、話し合いの結末が良い方向に着地する可能性が高められるかもしれません。
相手の意見は傾聴する
親と話すときに大切なのは、相手の話をしっかりと傾聴する姿勢です。
「耳の痛い話」や「動揺するような言葉」を投げかけられるかもしれませんが、話をさえぎって反論するのは逆効果です。親が伝えてくることを一旦受け止める姿勢を見せましょう。これにより、親は自分の意見が尊重されていると感じ、対話がスムーズに進みやすくなるのです。
次に、親の言葉の裏にある感情や意図を理解しようと努めるべきです。親が何に対して心配しているのかを的確につかみ、その意見や感情に共感を示すことで、張り詰めた感情が緩むかもしれません。たとえば親の話を聞き「それは心配になるよね」といった具合に、相手の立場に立って共感を示すだけでも印象は大きく変わります。
感情的にならない
親と話すときに大切なのは、感情的にならない姿勢を保つことです。感情が昂ると冷静な対話が難しくなり、互いの意見を正しく理解し合えなくなるのは明白です。
話し合いを重ねるなかで、自分の意見が否定されると感情が少なからず揺さぶられる場合があります。こうしたときに、深呼吸をして落ち着いて対応すべきです。
次に感情的な言葉は避け、事実に基づいて話す点に集中しましょう。今後の計画や目標を論理的に話していくと、親も冷静に話を聞いてくれる可能性が高まります。
何を言われても感謝を忘れない
親と対話している最中は、以下の一文を頭の中に常に置きながらコミュニケーションを取るように心がけていました。
「何を言われても感謝を忘れない」
私がフリーランスへの転向する意向を親へと打ち明けたとき、文字通りボロクソに反対されました。正直腹もた立ったし、悲しくもなったと思います。しかし、ここで感情的になるべきではありません。
今こうして話を聞いてくれていること。心配してくれていること。これまで育ててくれたこと。
全てに感謝を忘れることなく、親と向き合うことが大切です。そして話がどんな方向に着地しようとも、感謝を言葉にして伝える。これに尽きます。
私は話し合いの結末、こう伝えました。
「今日は話を聞いてくれて本当にありがとう」
ちょっとあざとかったかもしれませんが、父は一瞬たじろぎ、語気も緩みました。
「・・・お、おう。でももう一度考えなおしてくれよ・・。」
100%の賛成が得られたわけではありません。しかし、親子関係を破綻させることもなかったのです。もし感情のぶつけ合いになれば、勘当される世界線もあり得た状況だったと思います。
でも絶対にそうはしたくない。あなただって一緒ですよね?
まとめ
この記事では親へ起業を反対されそうな場合に、話し合いに臨むための準備や姿勢などを紹介しました。親は自分が培ってきた価値観をもとに、あなたの今後を心配して反対してきます。
その気持ちを理解したうえで対話に臨む必要があります。まず、事前準備として自分の覚悟を再確認したり、親のわかりやすい言葉でこれからやろうとしていることをまとめたりすべきです。また賛成されることを期待しないマインドも作っておくべきでしょう。
また親と話す際には以下のポイントを意識することで、話を進められる可能性が高まります。
- 相手の意見は傾聴する
- 感情的にならない
- 何を言われても感謝する
親に打ち明け話するときのことを考えると、気持ちが重くなるかもしれませんが、ぜひこの記事を参考にして、勇気を出して一歩踏み出してみてくださいね。当メディアはあなたの挑戦を応援しています。
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